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事例10東京ふれあい双葉会(東京都)

ふるさと絆・交流ツアー「双葉町合同交流会」in 郡山市

去る8月4日(土)、双葉町から首都圏に避難している県外避難者でつくる「東京ふれあい双葉会」の一行がバスで郡山市を訪れ、この日開催された「双葉町県中地区自治会」の定例会兼第7回盆踊り大会に参加、両団体による双葉町民同士の合同交流会が行われました。

午前の部は、午前10時半。東京、千葉、埼玉、茨城から参加した県外避難者18名を乗せたバスが会場の福島県農業総合センターで到着すると、郡山周辺に避難する双葉町県中地区自治会の皆さん約60名が「ようこそ東京ふれあい双葉会の皆様」と書いた横断幕をもって出迎え、会場入口は「お久ぶり」「お元気でしたか」と笑顔で握手を交わし、再会を喜び合う双葉町民の姿で溢れました。

交流会には県外、県内の双葉町民および関係者およそ100名が集まり、スタート。
この日のために準備に奔走された双葉町県中地区自治会の伊藤会長が「おなつかしゅうございます。こうして会える日を指折り数えてお待ちしておりました」と言えば、東京ふれあい双葉会の谷会長は「懐かしくて涙が出そうです。短い時間ですが、時間が許す限り楽しく過ごしましょう」と挨拶し、参加した人たちの胸を打ちました。
また、双葉町の伊澤町長や金田副町長、生活支援課の朝田郡山支所長ほか、町議会議員さんたちも挨拶され、伊澤町長は未だ避難を強いられる町民を労うと共に、生活再建に向けた町の取組等についてお話をされました。

昼食後の懇親会では互いに声をかけ合い、震災以来約7年半ぶりに同級生や職場の同僚、近所の方などと再会し喜び合う姿がそこかしこで見られました。
双葉町民謡同好会による「常磐炭坑節」なども演奏され、皆さん笑ったり、手拍子をとったり、懐かしさにジッと目を閉じ聴き入る人の姿も…。帰れぬ故郷への思いが溢れたのか、涙ぐむ女性の姿も見られました。
そして最後は、町民全員が法被を着て輪になり、「ふたば盆唄」「双葉音頭」の盆踊りで会場に大きな笑顔の輪を咲かせました。「もう振りを忘れちゃったわ」と言いながらも、曲が始まると体が覚えているようで、同調して揺れる法被の黒衿「ふたば町」の文字が何も語らずとも皆さんの故郷に対する強い思いを代弁しているようでした。その切なく温かい風景に、皆さんの健康と、美しい故郷が一日も早く戻るようにと願わずにはいられません。

再会の時はあっという間に過ぎ、東京へと出発するバスの窓を開け、「また会いましょう」と手を振る県外避難者の皆さん。バスが見えなくなるまで手を振り見送る県中地区の皆さん。楽しさと懐かしさと寂しさが交錯するお別れです。帰路のバスでは、口々に「またこういう交流会をやりたい」とおっしゃり、参加者アンケートでも「懐かしい近所の方々にお会いし胸がいっぱいになった」「皆さんそれぞれ頑張っている姿にパワーをいただいた」「互いの元気を確かめることができ、避難生活に元気とやる気をもらった」といった感想が多く並んでいました。

2011年3月、東日本大震災により突然の全町避難を余儀なくされて7年4ヶ月。未だ町の96%が帰還困難区域である双葉町ですが、すでに避難先への定住を決めた方、いつの日か帰還をと思いを胸に日々頑張っている方…いずれも双葉町への思いとその絆を今も大切な心の拠り所にして、今日という日を前向きに生きようとされていることをあらためて実感した交流会でした。


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<取材>
特定非営利活動法人医療ネットワーク支援センター
TEL : 03-6911-0582

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